クロ松 北庄内は季節風がはげしい。 昔は、そのはげしい季節風に砂丘の砂が舞い上がり、 田や畑や川や民家までもが砂に埋もれたという。 庄内の先人達は大変な苦労の末、 松を植えた。 日本三大砂丘の一つ庄内砂丘は、 日本最大のクロ松林でもある。 「三保の松原」や「虹の松原」のような華麗さはないが、 それらよりも圧倒的な数のクロ松が寡黙に佇んでいる。 そしてその寡黙さこそが、庄内平野の豊潤な恵みを 守ってくれているのである。 庄内砂丘の松の木は、その一本一本が 庄内の先人達の魂そのものである。 そういえば、私が卒業した西遊佐小学校の校歌の出だしは、 「緑の松に囲まれた・・・♪」 であった。 母校はまさに、先人達の魂の中にあった。
	Nikon F80 　AF Nikkor ED 70-300�o 遊佐町上藤崎　2001.6